ドル円について。そして、利食い。

ユーロドル、ポンドドル、豪ドルドルなど

ドルベースの通貨をドルストレートと呼ぶが、

ドル円はドルストレート通貨ではない。
というのをこれまで何度も主張してきた。

ドル円は、ユーロ円などのクロス通貨に対しての
クロスクロス通貨である、とも主張してきた。

なぜそう思うのか、ここで改めて説明したい。

ドル円が、その他通貨と異色なところは
ほぼ米国債金利まわりのみに、反応する、ということだ。

その意味で、ドル円はドルのようなもので
ドル円は、ドルドルと大差ないと思っている。

その思惑以外で下落や上昇するとしたら、例えばどんなときか。

それはクロス円の円買いの動きに飲み込まれたときや
リスク選好の円売りの流れに押し上げられたときである。

現在の為替のフラッグシップペアは、もちろんユーロドルである。

ユーロドルが買われるとき、ユーロは買われる。
そうなるとユーロにかかわる諸通貨も売られる。
ユーロスイスフランや、ユーロ豪ドル、ユーロポンドなど
俗に言うユーロクロス通貨も概ね上昇する。
ユーロ円ももちろん、ユーロ関係の通貨となるので、
よってユーロ円も上昇、相対で円が売られることから
ドル円も上昇する。

ここで、話を一端切り
ユーロ円はユーロクロス通貨か。
という命題は、ドル円がドルストレートか否かによって決まる。
ドル円がドルストレート通貨なら
ユーロ円はクロス円通貨となるが、
ドル円はドルストレートではない。
よって、ユーロ円もユーロクロス通貨であると思う。

話を戻す。

ユーロドルが売られるとき、
逆にユーロクロス通貨は概ね対ユーロ売りを浴びる。
ユーロ円も同様である。
この流れをドルベースで眺めたとき
ユーロドルの下落においては、
ユーロは売られドルが買われることになるが、
ユーロ円でのユーロ売り円買いが起こっても
ドル円のドル買いは起こらない。

ドル円がドルストレートでないからである。

こうした流れのとき、
ドル円はユーロ円の円買いの流れから、むしろ下落する。
または、たとえば強烈なドル買いが起こったとしても
円買いとのデッドロックで身動きが取れなくなる。

こうした主体性のない通貨が、ドルストレートと言えるだろうか。

円ベースでもしも基準とすべき通貨があるとすれば
それはむしろ、ユーロ円である。

ただ、ユーロ円は、ユーロドルからみたユーロでは
ユーロクロス通貨となる。

そういう意味では、ドル円は厳密には
ユーロクロスクロス通貨、ということになるだろう。

だから、円は幻通貨と、私は常々称しているのである。

そういうユーロであるが、
ここ最近のユーロの一方的な下落は少し行き過ぎで
安値更新なれど、すさまじい乖離と
ダイバージェンスが発生しはじめてきた。

すでに述べている短期でのネックラインを割ってからの
トップからの捕捉、に至っては、ついに261.8%を突き破り
異常な数値になでさしかかっている。

現在の下落の加速は、ファンダメンタルズ的な新たな要因は特になく
要人発言や指標の下振れなどに過敏に反応する状況になっている。

完全に投機的な相場に突入してしまった。

この飽和的状態は、どこかで一端の調整が必要になるだろう。

よって、ユーロショートは一端、すべて利食いした。

利食いレートは、ユーロドル、ユーロ円それぞれ
1.267あたりと100.4あたり、
どちらも本日買いを入れていたあたりである。

それぞれ売りは、1.287、103.2あたりからだったので
それぞれ200、300pipsぐらいは取れた。

今の段階ではなんともいえないが、

1.267あたりで仕掛けの売りを入れた輩

もしも、相場が反転したとしたら、グリード丸出しの間抜けである。

こういう連中が相場の秩序を乱す、投機、というのだろう…。

こういう人の生き血をすすって生きているかのようなろくでなしは
とっとと破産して、コンビニでバイトでもして
実労働の大変さを骨の髄まで知るべきである。

実際のところ、もう少し秩序ある下落が進んでいれば
ユーロショートもまだ保有もしていたが、
相場というのは本当に単細胞のごとく
一直線に進むものである。

なぜも、毎回毎回、こうした愚かしいフェスタを繰り返すのだろうか。

いずれにしても、
これにて、ユーロ買い、ポンド買い、ドル売り、円売り
しかしドル円買い、の片側のみの
現在ではまさに真逆のリスク選好シフトなポジションのみとなった。

今回の東京勢は欧州が追随したことから
朝からのショートはうまいこといっているようだ。
たまには魅せてくれるものである。

いまなら、どこで利食いしても利益になるだろう。

もしもこれを明日までホールドする者がいるとすれば
その後の利益はどうなるかはわからないが…。