チャンスと見立てた突っ込みが外される

チャンスとみていた、
ユーロ円の103円割れからのショートを取ったが
瞬間で買いが入り
本日は、その下落初動からの直近高値も抜いてきた。

昨日の反転での本日なら
欧州勢は当然の順張りなので、続伸は当たり前である。

しかも東京勢はいつものごとく
無様な逆バリショートをしているのだから
東京刈りを含め、続伸はど鉄板である。

私は今朝方の東京勢のド下手っぷりに嘆息し
ここで両建てから、ドル売り円売りを保有
見立て通り欧州が必死に東京勢を刈り取り
提灯も続出、というなかで利益が伸ばした。
ただし、とっとと利食いである。
とっとと、といっても、50pips以上のバジェットなので
デイトレーダーからすればそこそこの値幅であろう。
ただ、とっと利食いである。

なんだか世界経済の破滅を促進する共犯者のような気持ちで
こんなポジションをホールドなどしていられないのだ。

しかし、諦めない強気勢には本当に辟易させられる
彼らの無意味(?)な希望的観測ないしは
テクニカル分析オンリーの見立てによって
まだまだ円売りの期待は続き
ユーロ買いの期待は続くのか…。

いずれにしても、完全な安値つかみをさせられた…。

どこまでドルを売り進め、円を売り進め
その結果、こともあろうかユーロを買い進めたいのか
というほどに
いまだ、ドル売り相場、円売り、ユーロ買い相場
つまりはユーロドル、ユーロ円の
上昇トレンドの完全消滅は起こらない。

順張りを外すと、最大の底値掴みになるものだが
それがまさに今回である。

昨夜は米国で反騰の準備が完了し
本日は、反転からの加速の第2波が欧州時間で起こる。

ユーロドルについては、採算の1.288割れを防いだのが
買いの最大の自信につながっているのだろう。

現在は私同様(?)売りに入った短期のショート筋のLCを
今度は短期のロング筋が群がることで
粉砕され続けている。

そして、それを後押しするのがグローベックス。

超短期的には上昇過程での強烈な反転の兆候
短期的には下落基調からの反転の兆候
という相矛盾する流れのなかにあって
日足レベルでは、目下、下落基調の終焉を示し続けている。

グローベックスはいまだ200日移動平均線がサポートとしてワークしているが
その期間はもはや一年にもなろうとしている。

今日、世界経済の情勢がどうであるかはともかく
一年間、アップトレンドが転換していないという株式相場を見るにつけ
大統領選挙効果や金融政策の効果がしっかりと効いていることは
今年一年をかけてほぼ実証してきているわけで
それは翻り、いかに実体経済を相場が無視し続けてきたかとの証左でもある。

株は実体経済に先行する指標と言うが
ここまで各国当局が異例な措置を繰り返してきての
株高リスク通貨高の先にある世界が
実体経済の堅調にあるとは、とうてい思えない。

これまでの金融緩和が欧米各国になんの益をもたらしたか
失業率は各国で増大し
統計的な操作でそれを誤魔化すことで改善を示しているだけで
事態は好転どころかより悪化しているようにしか思えない。

それであるのに、金融界での株価は堅調。
こんなにも現実から乖離した相場という世界は
私の実感からはとてもついていくことができなず
勝っても負けても違和感しか覚えない。

最近は負けることが非常に多くなってきているが、
この違和感を許容できない自分に腹立たしさを覚えるとともに
まともな人間でありつづけたいがゆえに
相場に勝つためにはそうした許容が必要になることを
心から避けたいという思いもある。

負け惜しみではなく
本当に現在の相場について、許容することはできない。

私は社会のなかで貢献することで
その結果、自らが豊かになりたいと思っているし
皆がそうである社会であってほしいと思っている。

ただ、相場で勝つためには、
実体社会の現在のありようを無視し
当局の人為的な政策を煽り、
ありもしない相場の景況感という相場観に基づき
株を買いリスク通貨を買う、ということをせねばならず
それが相場で生き残る要諦であるとするならば
相場とかかわりたいとは思わない。

いまの私はそれが1万ドルのゴミのようなさざ波であっても
それがドル売りユーロ買いや円売りユーロ買いに
わずかでも貢献し
現在の金融相場を後押ししする
バブルの生成者の一員になりたくはない。

つまりは、現在、どれだけ相場が反騰しようとも
0.1ロットたりともドル売りや円売り、
ユーロ買いをしたくない、ということである。

私はスキャルピングを行わないし
20や30pipsの小さな値幅をデイトレ宜しく狙うという
トレーディングもしていない。
もっと大きなバジェットを狙っている。

私はいまさしたるポジションはない。

テクニカル的に見れば、現在はリスク選好の地合いが強い。

しかし、いまの私は
短期的にも中期的にもドル売り円売りのシグナルが発せられていようとも
そのポジションを取りたくない。

だからユーロドル、ユーロ円のロングに
利益が出れば出るほど、嫌悪感を覚えてきた。
だから、とっとと、ポジションを投げたのである。

ここまで不安に目をそらし期待だけを増幅した相場は
やがて大きく暴落することになると信じている。

この予感は2009年の今頃と似ている。

当時、リーマンショックからの異常なまでの金融緩和などもあってか
ユーロドルは2009年春あたりから急激な上昇を見せ
ダブルボトムを形成した。

相場は11月までイケイケで推移し
やがては1.5の大台を見るまで上昇する。

この当時、まだギリシャの問題は表に出ていなかったが
私は上昇に確認的なまでの疑いを抱いていた。

さすがにその段で逆バリの売りを入れる博打は行えず
下落開始からショートに入ったが、
ギリシャショックを発火点として
想定以上の暴落が起こったのはいまさら言うまでもない。

ユーロドルで言えば、現在の1.2からの反転による1.3への上昇は
1.28あたりから1.5への上昇という
当時の値幅に比べれば小さく思えるかもしれないが
その異常性は、当時よりもはるかに大きく増幅されている。

私はユーロは崩壊しないし、
最終的に底割れを回避し反転上昇するとは思っていたが、
それは決してこのような時期ではない。

アメリカと同様の小手先に緩和策を次々打ち出しているうちに
その反転はもはや底なしを終えた後でないと果たせないと思えるようになってきた。

欧州はアメリカのような方法論がなかったがゆえに
大きな安値をつけることはなかったと思っている。

ただ、そうしたアメリカ的な方法論を講じているユーロに
もはや回復が期待できる未来へのめどはない。

ユーロがなくならないであろう、
という見立てが正しいかどうかはともかく
ユーロ復活は、もはやいつのことだかわからない。

ユーロの現在の政策は、実はアメリカ化しているのと同様であると思う。
欧州合衆国のようなものである。

アメリカのような未来をユーロが今後描いていくなら
そこにあるのは、不当なバブルの生成と破裂
そして、自国通貨安である。

つまり、ユーロは今後安くなるしかない宿命を帯びることとなった。

ユーロが今後進んでくレートは
史上最安値への道である。

これは長期的な話となるが、ユーロの未来は
1.000というパリティすら、後から考えれば高かった、
という時が来ると予測する。

その意味で、現在のユーロ円103円という値段すら
将来振り返れば、すさまじいまでの高値だった
と思う日が来ると思う。