またもはじまった総ロング状態

昨日のアジア超順張りは、そのトップを超えたり超えなかったりしながら、
翌日の今日を迎えた。

バイイングクライマックスを狙って買い上がった投機筋が
利食いに入ったのは、1.3120アラウンド。

投機相場としてのポジションは、その意味で1.3120より上は
厚みがなくなってきている。

そこをトップと見立て、ユーロドルと共に売っていたドル円
すでに損切りされた。

ドル円のショートは、東京〜欧州時間までは、利益が乗っていたものの
結局、アメリカ時間にロスカットされた。

ドル円は随分以前に長期的なダウントレンドラインを突破しているので
上昇の雰囲気はもともとある。
にしても売っていった自分の自業自得ではあるが
個人的にドル円の勝率は、全通貨ペアのなかで最も低い。

とにかく、方向が当たらない。

私はドル円はショートすることが多くロングすることはほとんどない。
ドル円はここ何年間かけて、
100円以上から70円代まで落ちているにもかかわらず、
結果的には全然勝てていないから、よほど相性が悪いのだろう。

それはともかく、このドル円の上昇によって、
円売りがとまらない。

ユーロドルはすでに小康状態となっているが
株高とドル円の健闘っぷりに押されて

ユーロ円などのクロス円が特に堅調である。

現在は完全に投機相場に突入しており
どんな材料でも悪材料は小さく調整し、
好材料があれば、大きく伸ばし、高値を更新し続ける。

もはや誰の目で見ても、現在の相場は完全に円安相場である。

この段に及んで、円を売っておけばよかった、と思っても遅い。
中途、何度もチャンスは訪れていたが、
円安の相場観にはずっと転換できなかったのだから、仕方がない。

そして、本日、ユーロ円は104円をついに超えた。
ひさびさの新値で、買いの追随者が現れてもおかしくない。
ポンド円はすでに新値を更新し続けており、128円を超えてきた。

今後は円安、と叫ぶ者たちも徐々に増えてきた。

あらゆるアナライザーが高値のターゲットをどや顔で
開陳しはじめた。

ドル円は80円を軽く超える。
ユーロドルのターゲットは、1.45、いやいや1.5!?
ドルスイスは0.9。
ユーロは109円、いやいやそれ以上。

Twitterなど見ても、個人投資家の相場観も円売りモード一色である。
もともと日本の個人投資家は、円ショートがお好きなので
これぞ、意を得た好機中の好機っ!
と、塩漬けポジション含めた円安地合いに
円ショートポジションが増していると思える。

ファンダメンタルズからは
日銀が今月末までに追加緩和するという。
スペインも支援を要請。
EU首脳会談も控えている。

米株価も年初来高値を追うなどという。

まさに、円売りドル売りの大好機!で
あらゆる要因が、リスクテークを示唆している。

しかし、そんなに甘いものだろうか。

相場はゼロサムで全員が勝利と言うことはあり得ない。

さらに、現在の世界経済の地合いで
株価は年初来高値をつけていくときたもんだ。

ファンダメンタルズにしても
ひとつひとつ、つっこみどころ満載である。

日銀が期待以上の追加緩和を行うか。
スペインは支援を要請するか。
首脳会談ならば、寄り合い所帯のEU諸国が集まるということで、
ここで、皆の合意形成が取られるのか(これが一番疑わしい)。

テクニカルから言えば
現在はかなりの買われすぎの水準にあり
各時間足でダイバージェンスを発生させまくっている。

さらにこの強気相場は
新たなリスクテークのポジションが積み増されているということの相対として
下に断続的にロスカットが置かれまくっている、ということも意味する。

私は、強気のあらゆる諸要素を無視し
テクニカルと需給のバランスから
きわめて近いところで、
ロスカットが打たれまくりだす日が訪れると思っている。

つまりそれは、相場の下落である。