まだ終わってはないとはいえ、ユーロの信用度は最低…

猫も杓子もユーロ売り、というファッションでありながらも
いまだ下げを続けるユーロ。

どれだけ反転の期待が起こっても
スペインやドイツ、オランダ、フィンランドなど
次々と失望を思わせる材料ばかり提供するのだから
どうしようもない。

そして雇用統計で、準備が万端とばかり
下落トレンドを増幅させる期待外れの結果。

ユーロポンドに至っては、
およそ四年かけて描き続けたダブルトップがついに完成。

投資家にドル売りする気持ちをことごとく失せさせ
ドル買いを促す準備ばかり整っている。

これでは、ドル売りになりようもない…。

どれだけレートが低くても、まだ下がると思う連中がいるかぎり
売りは続く。

そして、買いのカバーをかける者がいるかぎり
彼らのロスカットが打たれ、さらに相場は下げる。

ただし、買い方がまったくいなくなれば、
レートはそれ以上下がらない。

少なくとも私も、当分、もう買いでカバーするつもりはない。

リーマンショックと異なり、
ここまで危機が予測されたパニックでない状態で
継続的に下がり続ける相場もある種、特殊だと思う。

ユーロ圏の連中がクズなのは、
これまでの顛末を見ればわかりきっている。

ただ、アメリカと比べてもその他諸国と比べても
ここまでユーロが相対で売られ続けられるほど、悪いか、
となると、どうなのだろうか。

いずれにしてもユーロとドルのクズ合戦にはいい加減疲れた。

ただし、テクニカル的に見ると、
いまは売りとしてはかなりピーク状態にあるのは確か。

ユーロドルについては、本日も続落がきつく
ついに年初来安値も更新(見事に予測を外した…)
ただ、一端切り返しての売り浴びせ、という
一端撤退させられた売り方の再度の売り、
という怨嗟の圧力によって到達した本日の最安値は
5分足、時間足、日足、週足ともダイバージェンスを発生させた結果である。
このシグナルっぷりはすごすぎる…。

ユーロの危機はわかるが、いまはリーマンショックのような事態ではなく
まだまだ平時に等しい。

これを否定するためには、まだまだまだ落ちねばならない。
ここから下落がすさまじく伸びないならば
テクニカル的には大きく反騰する好機である。

それでこれだけユーロをピンポイントで売り浴びせるのは
やりすぎなように思えてならない。

ただ、これが投資家陣の総意であるというなら、
それをいまは傍観せざるをえない。

しかし、
毎日毎日、陰線ばかりを見ていく相場はいい加減に嫌になる。
ユーロ豪ドルとユーロドルは違うだろう、
というの率直な感想である。

少し前(1年〜2年スパン)の頃は
ユーロがどんなに高いと思っていても
投資家たちは、短期筋も合わせて買いに買いまくっていた。

今度はその逆で、どんな状況でも売りに売りまくっている。

現在はユーロ売りが正義で、反騰の戻しは
ポジションの偏りやテクニカル的な要素しかない、と言う人もいる。

ただ、現在の売りとて、
テクニカル的な部分から売り浴びせられているだけである。

各人がターゲットを置き、ロスカットを置き
ロスカットにかからない限りは、ターゲットまで売り進むだけである。

個人的に、為替というもに適正価格などないと思っている。

いまテクニカル的に売りがゆえに売られているだけである。

ファンダメンタルズ的には、
もう織り込みを超えて十分なまでに時間もポジションも売りで走っている。

真実的には、どこまでが適正であったかはわからない。
テクニカル的にはまだまだ適正ではなく売り続けられる、
と思っている者がいるのかもしれない。

しかし、これまでのあらゆる材料を織り込みながら
走り続けてきた相場は、時間的にもポジション的にも
十分にオーバーシュートレベルまできていると思う。

少し前のダウのバブリーな上げと同じである。
以前の株が買うために買われていたのと同じく

今のユーロは売るために売られている。
手段が目的と化したとき、相場はやがて終わる。

個人的には、ユーロ崩壊はないといまだに思っている。
あるのは、“ユーロ安崩壊”であると、いまだに信じている。

しかし、それがいつ訪れるかは、
テクニカル的にはもはや読み取りにくい。

なぜなら、いまはユーロ売りバブルだからだ。

バブルはいつかはじけるが、はじけるまで、そのタイミングはわからない。

いずれにしても、ユーロはもう追いかける気はない。

今後の狙いはポンドかな、と思っている。