ユーロドルがようやくあくぬけしたようだが、各状況から素直に買えるかはどうかは慎重に

昨夜、1.1470あたりにユーロドルが近づいたとき
また叩かれるのか、とマンネリ気分で、その後の相場を見なかったがゆえ

気づいたときには、1.1480をブレイクし、すでに1.1540あたりまで値が伸びていた。

こういう油断したときにこそ、ブレイクアウトは起こるものである。

結果的に、ユーロドルは1.1480あたりの強固なレジスタンスを突破したことで
日足のレンジも上に抜け、もっか、上方向に視野を定め本日に至っている。

ここからユーロドルのターゲットとしては、控えめにみて1.16ミドルアッパー
強気に見れば1.1740アンダーあたりまで見込めるものの

各通貨のからみとテクニカル的な視点から見ると、継続的な上昇には一抹の不安が残る。

まずユーロドルが目下元気だとは言え
これは昨夜のドル売り相場に押されて仕掛けられてブレイクした側面が大きく

ユーロ自体の要因から上昇が起こったわけではない。

その証拠に、ユーロドルは、
対豪ドルでみれば、まだ強気を維持してはいるものの
数日前に長い上ヒゲ陰線を作った下落過程で、
昨夜のユーロドルの上昇においてもそれをうちけすような反発は
ユーロ豪ドルには見られていない。
ちなみに豪ドルは対ポンドにおいても強めである。

こうした意味からも、昨夜のユーロドルの上昇はドル売りからの上昇の過程で
強いレジスタンスが突破されたという結果として伸びただけで
今後のユーロドルの自律的な上昇については
不確定な点が多い。

ではユーロよりも強めで、
ドル売りの流れから豪ドルドルを選べばどうか、というと

その豪ドルはチャート的にはまだやや弱気で、素直に買って行ける感じはしない。

このやや弱気な豪ドルに対してすら押され気味なのがユーロであり、
そこにまずひとつめの懸念がある。

もうひとつの懸念としては、ユーロドルは200日移動平均線を未だ下回っており
なにかのタイミングで反落する可能性はまだまだ残っている。

その意味で、ユーロドルについては、基本は買いながら、警戒を要するイメージである。

それに比べれば、まだ下をイメージしやすいのがドル円

そこから考えると、むしろ下値不安の残るユーロドルなどドルストレートを積極的に買うというより

こちらは買うにしてもややリスクを抑え気味にしつつ

むしろ、ユーロ円やポンド円、豪ドル円などのクロス円を
積極的に売っていた方がいいような感じもしないではない。

ということで、本日の戦略としては、

現時点では基本はドル円売り、という軸の中で

慎重にユーロドルなどはロング。

やや強気にユーロ円をはじめとしたクロス円全般を売り、のようなイメージである。