まだわからないが…ドル安、ついにきたか

米国中間選挙の情勢が判明しつつあるなか、
相変わらず、東京市場は右往左往している。

ドル円をみると、いったんは113 円を瞬間割れるも、やはり昨日高値を超える113.80アッパーまで上伸、昨夜、ドル円を狂った高値まで買ったNYのバカよりもさらなるバカは、やはりここにいた。
しかし、その後反落。

ユーロドルはといえば、ドル円とは逆にいったんはドル円の上昇から1.14を割れるも下値を保ち、高値更新。

現在はノーポジションだし、まだざっくりとしか相場を見ていないので、現状はなんともいえないが、

イメージとしてはドル円の狂った高値も中間選挙を終えた今となっては、ようやくピークアウトか。

となれば、古くは2016-17の年末年始に1.03アッパーで底打ちし、1.24まで戻りを進めていたユーロドルが、今年1月からずるずる下落していたが、それが戻りの終了で下落トレンドの再開、という見立てはやはり誤りで、
ここまでの下落は戻り過程の調整の押しであったともみることができる。

まあ、とりあえずは欧米市場を待たないことには、なんとも言えないが、

皆が節目としていた中間選挙を通過すれば、いよいよ年末に向けての、ようやくまっとうな方向が見えてきそうに思う。

予断ばかりを持っても仕方ないが、中間選挙以前から、すでに始まっていた米株の下落を思えば、

これまでの全ての方向がまやかしだったとなることをやはり期待せざるを得ない。

まやかしの方向とは、
すなわち、株高であり、ドル高であり、円安である。

米国の好景気、などという熱気に押され株高を演出してはいるものの

個人的には、その内実は一部のIT企業のみの好業績に牽引された虚飾の繁栄であるようにしか見えていない。

IT企業とは要するにインフォメーションテクノロジーでつまりは情報産業。

情報はその主体となる情報あっての存在で、情報を扱う部門だけが大きく肥大したところで、その他実業が繁栄しないことには、本末転倒である。

現在までの狂信的な株高は、
一時は崩壊したと思われたITバブルが、実はよりこじらせた形で、あらゆる市場を巻き込むほどにより強大化した、壮大なバブル第2章であるのかもしれない。

となれば、その反動は、リーマンショックの比ではなく、より絶望的な株安となる可能性もありえなくはない。

というか、自身はもう何年も、その見立てで、ドルを円を、その他通貨を、そして株を見ているのではあるのだけれど…。

それが現実のものとなれば、いよいよドル円は本格的な下落を始めてくれることだろう。

そうなれば、100円割れは通過点に過ぎず、
直近のボトム80円さえも抜き去り、
68円くらいまでは下落してもおかしくはない。

今の値段水準からすればありえない話だが、
かつての繁栄のピークを終えている米国の株価がその繁栄期の株価すら超えて、史上最高値を更新し続けていた、という異常事態を考えればない話ではない。

…と、いつものようにドル暴落というポジショントークがまたも出てしまったが、

長期的な見立ては兎も角、短期的には、予断を持たずに相場をみてみないとならない。

過去のチャートをみても、いつも相場は年末年始が鍵となることが多い。

年末年始のパターンは、一方的な方向が一気に反転するか、もしくは、その方向がより加速するか、のどちらかであることが多い。

前者の場合は高安をどこまでも追っているど天井かど底で相場反転。
後者の場合は、年内にすでに相場がピークアウトしており、その進んできた方向をより加速させる。

今年後半に向け、為替はまだ一波乱くらいはあって、どちらにしてもその一方的などちらかの方向を作る可能性が高い。

ドル円で言えば、ドル円は118.60アッパーを高値、104円ミドルを安値としたレンジの中に未だ収まっていて、

今後、126円アンダーをピークとした下落トレンドが起こるのか、
それとも76円アンダーから、アベノミクスだから株高だとかで壮大に続いてきた円安相場がトランプ相場のピーク100円あたりを押し目として、いまだその上昇トレンドを終えていないのか、

この2つのどちらもはっきりさせない形となってしまっている。

トランプ相場の以前から以後でみたとき、
ドル円相場は中期的には硬直しており、

下は100円割れ、上は118円ミドルオーバーの持ち合いのなかにいる。

少なくともこの持ち合いからの方向が離れないことには、長期的な方向も見えにくい。

さらに小さくみたら、上は114.8あたりを超えないことには、ドル円の上昇は確かなものとは言いがたく、
下は104円ミドルを割らなければドル円の確かな下落に確証は持てない。

つまりは、まだまだ10円幅でドル円は右往左往する可能性が高く、

予断を持たずに短期的には動くトレンド方向を見誤らずに、そこに乗っていくしかなさそうである。

長々となってしまったが、現時点では、これからあとの欧米市場で生じる方向性についていくしかない、という感じである。

もちろん希望としては、ドルの大暴落、ではあるが、それが今回起こるかどうかなど、全然わからない。