そろそろドル円下落ターンか
…と、何回も同じこと言ってる感じだが、
1月のドル買いの戻り相場は、
そろそろ、そろそろ、と思いながら、
なんども高値を更新し、
昨夜は110円に到達したようだ。
昨日はトレードしなかったが、
前日見立てていた、ドル円の高値更新というイメージは、ほぼ正解だったようだ。
このドル円上昇には2パターンのイメージがあり、以下、
ドル高相場で、ユーロドル下落のドル円上昇、
もしくは、リスクオン相場で、ユーロドル、ドル円ともに上昇、
のパターンをイメージしていたが、結果は後者で、
昨夜のドル円の上昇は、ドル売り円売りのリスクオン相場の結果としての上昇だったとみてよいと思う。
つまり、昨日のドル円の上昇はドル買いによって牽引されたというよりは、円売りのからもたらされた感じで、
対円対ドルでなにが買われていたのかと見れば、
ポンドである。
ここのところ上げ基調にあったポンドだが
昨夜は特に一方的で、
ポンドのほぼ一人舞台のような独歩高となっていた。
この相対として、ドルが売られ円も売られ、結果、ドル円は上昇したように思う。
ただし、ドルと円を比べたとき、相対的に弱いのはドルの方で、
その結果、ポンドドルのドル売りに歩調を合わせるようにユーロドルは上昇している。
ユーロ円も上昇で、円はあらゆる通貨に対して弱く、しかし、ドルよりも強い、にもかかわらず、ドル円も上昇、というところが
ひさびさにみせる、幻通貨たるドル円の本領発揮というような日が昨夜であった。
ポンドを軸にして、各通貨関係の強弱をみれば、ドル売り円売りで、さらに言えば、
そのドルと円の関係からは円がまだましなのに、ドル円においては上昇、
という幻通貨全開の動きをしていたドル円なので、
昨夜、自分がこんな腐れ通貨をトレードしていたら果たして素直に買えていただろうか、とは思う。
そんな目下、相場の主役ではなく、幻通貨としてゆらゆら浮動するのみのドル円の現状を踏まえ、本日の戦略を、あえてドル円中心で考えてみたい。
本日のドル円の動きを考えるとき、
2つの側面から考える必要がある。
1つは各通貨との関係性を考慮せず、単独にみること
2つ目は、各通貨の関係性を考慮してみること
為替相場は通貨ペアの関係性で決まるのだから、2から見るしかない、との考えもあるが、
そこはそれ、ほぼドルに等しい我が国の通貨円は、ドル円相場でありながら、円をというよりドル2と名づけていいほどの、奴隷通貨で、ときにドル円として見るより、ドルドル2と考えてもいい場合がある。
その意味では全く独自の動きをすることも多く、1のパターンも考慮はしたいところである。
ということで、まずドル円単独で考えた場合、
ドル円は昨夜高値を更新した後、四時間足レベルからすでに確認できる、大陰線をそのあとつけて、前足の安値を更新した。
この動きは、昨夜の110円が戻り天井となったシグナルとなる可能性が高い。
ただ、そこに懸念があるとすれば、
昨夜の戻り高値110円ほぼジャスト、というキレイなキリ番が天井になることは稀である、ということである。
110円でキレイに天井を売ったということは、110というキリのいいレートに大量の売り指値があったということで、その意味でここの値位置はあらかじめ仕込まれていたレートで、
裁量的に売りがバシバシ積まれたわけではないと思う。
となれば、このあたりの指値はあらかたこなされているということで、その上には大量の逆指値があり、そこを買い豚にもう一度試される危険性も大いにある、ということは留意しておかないとならない。
とはいえ、大陽線を否定する大陰線、トレンド転換が起こる場合は、だいたいがこの手のパターンで、その意味ではここまで踏ん張ってきたドル買い相場がピークアウトした可能性は依然として高い。
その売り圧力を警戒してか、本日の東京勢もやや下を追い、とはいえ、昨日の今日でさらに下値を追えるのかという自信のなさが、NY様の下値よりは上で買い戻すというヘタレっぷりで、おどおどとドル円の売りを少しだけ試した、という状況。
まあ、こんな養分どもの浮動などはなからチリのようなもので、なんの期待もしてはない。
このノイズはノーカウントとして、今後のロンアニ、NYの動き次第では、ドル円の戻り相場の終了を決定づけるチャンスとなるかもしれないのが今夜である。
そして、2つ目の各通貨の強弱感からドル円の動きを占うなら、やはり気にしなければならないのは、ポンドの動きである。
ポンドが引き続き堅調な動きを継続させたとすれば、ドル円が上がるも下がるも、ポンド次第であり、ドル円がいくら下方向に進みたくても、ポンド買いから派生する、円売りがドル円の下落を阻むことになるだろう。
ではポンド下落の場合、どうか、といえば、
ポンド売りのドル買い円買いが起こって、ドル買いとはいえ、ドル円は下落する可能性が高まるように思う。
その際に重要となるのがユーロで、
ポンド反落なら、ユーロポンドも反騰するはずで、
その流れで、ユーロドルにおいては、ドル買いとユーロ買い、どちらが勝るか、と考えると、
いくらユーロがポンドに勝るとは言え、ドル買いの圧力も強いわけで、ユーロポンドが上がろうとも、ポンド売りに対するドル買いが勝り、
ユーロドルは上がるとしてもその上げは限定的で、むしろポンドと連れ安で下がる可能性すらある。
結局、ポンド下落なら、ドル円、ユーロドルは、ともに下がっていく可能性があるように思う。
結論としては、今夜、ドル円が続落するためには、ポンドが下落する、もしくは大して動かない、というどちらかの条件が必要で、
少なくともポンドが続伸などしてはまずい、ということである。
ということで、本日の相場はポンドの動きに警戒をしつつ、ドル売り方向(ポンド買いといういみではなく、ユーロ買い、円買いの意味)で挑みたい。