今朝のドル円下落で、多くの人々が損失を負ったようだが…

今朝、ドル円はおよそ4円以上下落し
ドル円ロンガーの多くは痛手を負ったようだが、

自分はかねてから何度も主張してきたように、
ドル円の、これまでの買いさえすれば上がる、
というまやかしのお花畑相場は、いつか終わると思っていた。

個人的には、これまでのドル円自体、
米株が史上最高値を更新し続けているときさえ、
まともとは思えない狂気の高値であると思っていた。

買い豚がバカみたいに買っていく流れの中では
そんな自分でも短期的にロングすることはあったが、
10月以降の株価の下落基調のなかにあればなおさら、
超短期以外では買いでは入れようもない。
そんな状況にもかかわらず損切りも置くことなく、
ドル円を日またぎ週またぎロングスイングホールドをしつづけていること自体が、
個人的には未来のリスクに気にせず立ち向かう無謀な勇者としか見えず、
リスク満載の状況ではあったと思う。

しかし、結果は結果で見れば、
そんな勇者たちの多くは、甚大な傷を負った。

まあ、あえて今朝の下落に同情できるのは
東京市場のない、東京時間早朝に仕掛けの売り豚のクズどもが
一気に下に値幅を作ったという面である。

個人的にはこんなことをしなくても、
ドル円はやがていまですら高いと思えるくらいまで下に落ちてくると思うが、

こんな強引なことをやってくるから欧米のクズどもは
忌み嫌われ、投機不要論が上がってくるのである。

しかし、相場は殺し合い
法律で禁じられていないのだから、
この手のクズはこういうチャンスは常に狙ってくる、
ということはいつも警戒しておかないとならない。

流動性の薄い東京朝を狙うという
こうしたクズのだまし討ちは、東日本大震災の時もあった。

そのときの値幅は、当時のレートからみたときの下落比で言えば
今朝よりもはるかにひどく、
そのときのやりざまの方が、
今朝のそれよりもはるかにえげつなく鬼畜の所業であった。

その後、日本、欧米でドル買いの協調介入が行われたような覚えがある。
記憶を頼りに述べているので詳細は覚えていないが
それほどまでに、ひどいやり口だった、ということである。

それに比べたら、今朝の売り仕掛けは
正月三が日にそれが行われたというインパクトこそありはすれ、
個人的にはつきあうのが馬鹿にしか思えない
ドル買いお花畑相場に毒された(?)多くの無防備なトレーダーが損害を負っただけ
にしか見えなくとも

今回の件では、多数のトレーダーが被害を負ったという事実だけを見れば、
今後、ますますドル円下落での被害を訴える声が続々と増えていき
やがては政府、当局すら、そのことについてコメントするようなことがあるかもしれないが
それはアンフェアというものである。

アベノミクスでは、ドル円は50円近く上昇し続けてきた。
トランプ相場でも、ドル円は20円近く大きく上昇し続けた。

そのときにドル円をショートで売り向かったトレーダーも
多額の損失を負った。
値幅レベルで言えば、今朝の4円どころの比ではない。

1日で4円も上昇したことがあるか、などと屁理屈を言う人もいるかもしれなが
そもそもドル円は、上昇時は、じりじりと上昇するが
下落は一気にすとんと落ちる。
相場にかかわる中級以上のトレーダーなら、
そんなドル円のクセを考えれば
今回の下落が、特に異例なものではないことがわかるはずだ。

今朝のドル円の下落が理不尽であるというなら
今朝よりもはるかに大きなこれまでのドル円の絶え間ない上昇も、
同様に理不尽である。


この当時、ドル円に売り向かい、資産のほとんどを失った人もいるだろう。
相場から退場した人もいただろう。

そうした彼らに対して、誰かが慰めの声をかけてきたか。
マスコミが悲観的な報道をしたか。

円安で好景気(輸出企業のみ)だ、などと浮かれ
株高だ賃上げだなんだと、浮かれ続けていたようにしか見えない。

米株はもちろん、日本株においても
どこまでも無限に上がっていくかのように皆が囃し立てつづけ
実際には、我が国においては、実体経済において、
好景気を実感できていない人の方が多いにもかかわらず
実は民主党政権以上に実質賃金が低下し、
非正規労働者も増えてきたにもかかわらず
一部の大企業や富裕層のみの状況に意図的にスポットを当てていくかのように
政府はもちろん、マスコミ一同も
現在が好景気のまっさきりである
いざなぎ景気を超える、長期の好景気だと煽り続け来た。

たとえば史上最高益、などと囃し立てられた多くの大企業は
不当なまでの円安による為替差益によって収益を増した輸出企業であると思っている。

そもそも日本においては言えば
これまでの株高は、米株の上昇に追随して上昇した部分と(日本株の現在の投資家の多くは外国人である)
狂っているとしか思えない日銀の異次元緩和という名の亡国自国通貨毀損政策による
為替差益の収益による輸出企業の好業績、ぐらいしかその要因はないとすら言える。

皆が大いに錯覚している(?)、
我が国日本の好景気?とやらのすべての元凶は
不当なまでの円安のみであるとさえ、思っている。

あらゆるまやかしを排除して考えれば
わが日本は、決して好景気であるとは言えない。

好景気=円安、不景気=円高
であるというならば、

好景気でもないのに無理やり円安にしていた状況は
不景気という現実に引き寄せられ、やがて円高に戻るのは道理である。

ここまで述べてきて、自分は今朝の下落について一度も「暴落」とは表現していない。

個人的にはこんなものは暴落でもなんでもない、
これまでの調整からのドル安円高にすぎない、と思っている。

昨年の小さなボラティリティから相対比較した値幅で言えば
大きな値幅には見えようが、たかだか4円である。

100円すら高いと思っている自分からすれば、これでもまだまだ高い。

ドルは宿命的に上がる通貨であるだとか
ドル円は買いさえすれば、最後は上がる、だとか
能天気なお花畑トレードは、いい加減やめるべきである。

そもそも360円から変動為替相場になって以降
大きく見れば、ドル円は右肩下がりにしか進んでいない。

アベノミクス以降、円安相場があまりにも長く続きすぎた。

このどう考えてもまともでない流れは、
2019年こそ断ち切ってほしい。

円安が日本のためになるだとか、
あらゆる数値を並べ立て主張する専門家は多かろうが、
個人的には円安が日本のためになるとは全く思っていない。

もちろん、一部の勢力のためにはなるだろう。
そうした一部が肥え太り、その他多数が貧しく堕ちていくとしても
その圧倒的富裕層が下々に富を恵んでくれるならOKか。

トリクルダウン効果、ですか。

そんな理論、
一部勝ち組を守るための経済学史上最悪最低の嘘であり
インチキな空論、としか自分は思っていない。

要するに、クソである。

トリクルダウン理論とやらは、金を持つ人間の持つ根源的な本能をわかっていない。

金持ちはそもそも金を使わない。

だから、金持ちにいくら金を与えてもそれをどこまでも蓄えていく。

使うことも時にはあるが、無駄な金はまず使わない。

下々に金を恵むこと、それは金持ちにしてみれば、無駄な行為の筆頭である。