政治家に天才はいない

現在のポンドは、今後あるEU首脳会談に向けて

英ジョンソン首相のブレグジッド離脱に関する提案待ち、のような状況であるようだが

 

自分はここで画期的な提案がなされることはないと考えている。

 

まず、前英メイ首相もかなりの尽力を見せたようにみえるブレグジッド問題だが、結局、その合意については解決の糸口は見いだせてはいない。

 

あらゆる優秀な人たちがその知恵を絞りながらもなんの進展も見いだせなかったブレグジッド問題が、今回のジョンション首相の新提案によって、解決に向かうとは思えない。

 

そんな画期的なプランの道筋をジョンション首相が提示できたとすれば、彼は天才である。

 

しかし、天才というものはそもそも政治家などにはならない。

 

しかも、ジョンション首相はトリックスターのような気質を感じるが、政治家としては政治家らしい政治家に見うけられ、国民の支持も厚いようである。

 

それだけ人たらしの才には優れているとは言え、だからこそアイルランド首相に前向きな発言を引き出すこともできたのであろうとも思う。

 

しかし、首脳同士のポジティブなコミュニケーションと、実務レベルの現実は違う。

 

トップ同士が楽観で笑顔を交わしたとしても、その下での実務者レベルでは、結局、解決できない現実を知ることになるであろうと思う。

 

自分は最終的にブレグジッド問題がどのような結末を迎えるのかは想像の域を出ないが、少なくとも、今回の楽観の延長線上には、その解決の手掛かりはない、と考えている。

 

ということで、先週までの報道相場ゲームの楽観ドル買いスイッチの効果はすでに切れた、と自分は思っている。

 

現在のゲームは次なる報道待ちで、少なくとも先週の材料に類する報道では現在以上のポンドの上昇は見込めないと考えている。

 

無論、別の角度からブレグジッドに関する楽観報道が現れれば、ポンドはまたも上昇すると思うが、

 

現時点での報道待ちゲームでのプラスマイナスゼロの状況で、上に行くにも下に行くにも運である。

 

その意味で、本日ポンドが続伸すれば、自分は運がなかったということで、本日のゲームは負けということで、ポンドが下落したとしても、それは自分の実力ではなく、運であるにすぎない。