昨日は結局ノートレード。現在、最も簡単な通貨はポンドかもしれない

昨日は結局、ノートレード。

自分の中ではトレードチャンスがなかったので、トレードをしないままそのまま昨日を終えた。

 

で、自分が取引していない間に、昨日の相場は大きく動いた。

 

その筆頭となったのはポンド。

 

ブレグジッド問題がアイルランド首相の前向き発言か何かで、ポンドが急騰。

 

ポンドがらみのあらゆる通貨ペアのレートが急変し、

ポンド上昇においては下落となるユーロポンドについては、暴落級の下落となった。

 

結果、ユーロポンドは、あらゆるサポートをぶち破り、戻り相場が転換したのが昨日である。

 

ライン的に見れば、日足のレンジ上限となる0.9より上は、やはり相当の抵抗帯ということが、確認されたのが昨日となった。

 

昨日まではユーロポンドの押し目買いをイメージしていたが、こうなってしまうと、ユーロポンドは下目線で見ざるをえなくなる。

 

ということで、本日はユーロポンドの戻りを待ちつつつ、ポンドが本日も上昇ならば、ユーロドルについては買い目線、というのが基本の目線だが、ドル円については上がり下がりを繰り返すようなら買い目線ながら、急騰気味に進んだ場合は、逆張り売りも考えている、というのが現状である。

 

ユーロ豪ドルは言わずもがな、本日も売り。

 

ユーロを軸に見た時には

ユーロポンドは下、ユーロドルは上、ユーロ豪ドルは下、というばらばらの見方をしているのが現状である。

 

これは、かねてから述べているように、現在のユーロは各通貨の受け皿としての役割しかなく、ユーロ単体の自律性がないと思っているからである。

 

ユーロポンドが下というのは、ポンドが引き続き買われると思うからで

ユーロドルが上なのはドルが売られる(ドルストレートベース、ドル円除く)可能性を考え、ユーロ豪ドルが下、というのが豪ドル(ここでもドルストレートにおけるドル売りが作用)買われる、と思うから、上記のような見立てとなる。

 

ただ、ユーロポンドについてはブレグジッドネタでレートが振らされているところがあり、テクニカル云々でもないようにも思っている。

 

これはポンドがらみのあらゆる通貨ペア、ポンドドル、ポンド円にも言えることで

ここからが、掲題のポンドが最も簡単、という話につながっていく。

 

現在のポンドは乱高下が激しく最も難易度が高いように思えるが、自分の印象は逆である。

 

それはチャートを見てテクニカル分析のうえでエントリーを考えるからそうなるのであって、

 

いまのポンドは各ニュースやヘッドラインで上下動を繰り返し続けているだけのようにみえる。

 

つまり、いまのポンドはチャートを見るというより、各報道内容に目を光らせていればいい、ということで、ブレグジッドに進展の見られるような報道が出てくれば買い、悲観報道が出れば売り、を繰り返していればいいとしか思えない。

 

好材料の報道が、1分も経たず打ち消されるということはまずないので、いったんポジティブニュースが流れたら、短くても1時間、長ければ半日からそれ以上は、その効果が持続する。

 

だからいまのポンド取引においては、チャートなど見ず、各報道機関の速報だけに集中し、その内容に応じて条件反射的にポジションを取っていけばいいだけのように思う。

 

ブレグジッド報道を最速で得るという競争では、やはり有利なのが現地ロンドンや欧州、NYで、言語の壁もありタイムラグのある日本は若干不利である。

 

ただ、そのタイムラグを埋めるためにチャートがあるともいえ、チャートの動きが最も最速で報道相場の反応を知ることができるともいえる。つまり、この情報早取りゲームの兆しを掴む意味だけでのみチャートは役立つ、ということで、これはテクニカル分析とは全く異なるチャートの活用法となる。

 

ただ、何の報道もないのに、チャートだけが急騰急落する場合もあるため、その場合は、すぐに撤退するのが吉である。

 

要するにいまのポンドはゲームのように、ブレグジッド報道だけに反応して買ったり売ったりすればなんとかなりそうに思えるのだ。

複雑な国際関係や金融情勢などがからむ為替相場において、たった1タームのみで売り買いを決することができるという意味で、ポンドがいま最も簡単と思うわけである。

 

では、ポンドをやれよ、という意見もあろうが、

自分はポンドはやりたくない。

 

まずボラティリティが大きすぎ、自分が考える損失幅をはるかに超えるリスクを取って取引する、というのが自分はしたくない。

 

ではそれだけポジション量を下げて、損失額を落とせばいいという意見もあろうが、

基本、自分としてはあまりにも小ロットでの取引は好まない。

自分が最低許容する小ロットまで落としたとしても、ポンドのボラティリティは、自分の許容を超えているのである。

 

ただ、このイージくさいポンドゲームにまったく参加しないということはない。

ポンドがらみで利益を追いたい時、自分が取引するのがユーロポンドである。

 

ユーロポンドは値幅も自分の許容範囲で、ポンドドルやポンド円の代替え通貨ペアとして、ポンド主体の取引の時はユーロポンドを取引することにしている。

 

そんなポンドであるが、現在の報道相場ゲームでは、ポンド買いのスイッチが押されている。

これが反転するには、またネガティブな報道で売りのスイッチが押されねばならない。

 

綾取りでの下押しを狙っての確信犯の売りならともかく、現在のポンドは明らかに買いのターンで、スイングレベルで売り持ちすることは、次なるマイナス報道を確信犯的に待つギャンブラーか、何も考えない値ごろ感での逆張り派、のどちらかである。

 

確信犯的なギャンブラーと、値ごろ感での逆張り派は、どちらも逆張りであることには変わりないが、前者の場合は戦略的で、後者の場合はノープランである。

 

逆張り派というと聞こえはいいが、要はチャートの右側が、これまでの値幅を超えた未来になることが想像できず、常に現高値が最高値と思う値ごろ感トレードということで、こういう思考は為替相場においては格好のカモにされるトレードスタイルである。

 

この取引を好んで行うのが残念ながら我が国の個人投資家で、彼らはミセスワタナベという嘲笑の混じった愛称として、為替市場に蠢く豚どもの格好の餌とされる。

 

ポンド売りの確信犯とミセスワタナベとの最大の違いは撤退タイミングに現れる。

このままポンドが続伸した場合、前者はさすがにあきらめてできるだけ速やかに損切りして逃げるだろうが、後者の場合は死ぬまで売りを握り続け、証拠金が壊滅することになる。

 

もちろん、このあと、またもネガティブ報道が流れ、ポンドが逆流した場合、この両者はともに勝利となるが、ここでの成功体験は、この両者の成果に大きな違いをもたらす。

 

前者はその勝利を運とも考え、将来、逆のケースが起きてもやはり素早く逃げる。しかし後者はその勝利を実力と考え、将来逆のケースが起こっても逃げない。その違いが、これからも生き残り続け利益を上げていくグリードと相場の養分とされ常に退場を余儀なくされる素人との違いである。

 

まだマイナススイッチが押される報道がない、いまのゲームにおいては、まだポンド買いの勢いはやみそうになく、確信犯的なギャンブル思考であったとしても、ポンド売りでベットすることは自分にはとてもできない。

 

がゆえに、自分は本日の軸として、ポンド取引の際に代替え通貨ペアとして選ぶユーロポンドの売りを狙っている、というわけである。