ドル円は落ちないと考える
ここのところ、ドル円の下落が顕著で
112円だ114円だとか各所でほざかれていた状況は消え失せ
目下、109円が割れるかどうか、というような相場地合いにある。
ただ、自分は今回についてはドル円は109円を割れることはないと思っている。
あまりにも多くのトレーダーがドル円の下落を見立てているというのが最大の理由である。
大衆が下落トレンドを察知し、続落を考えているときはすでに遅く相場はたいてい進まない。
いまのドル円の相場のチャートを見れば、さすがにバカでも下落トレンドだとわかる。
だからショート…というのが、大衆、養分である。
この状況はすでに遅い。
もし売りとするならば、いまの下落トレンドが終了したと大衆が錯誤するような戻りを見せた後からであろうと思う。
そのレートとして思うのは、110円アンダーもしくは、110円70あたりまで。
そもそも、特にドル円については、
下値を切り下げる契機は、たいていが材料前提であり、株安や債券高などでは、安値の更新はほぼない。
もちろん、リーマンショックのような暴落が起こった場合は、ドル円も大きく下げ幕まくるだろうが、これとてそもそもリーマンショックという材料ありきである。
ドル円が今回111円から109円あたりまで下落した理由は、トランプのいきなりの中国への関税どうこうに端を発した米中貿易問題である。
この材料がいきなりドル円を110~111円のレートから109円の世界へと引き下げた。
ここからはダウントレンドを補完するように株安がどうだ、米国債の利回り低下がどうだ、と下落の理由にことかかない状況が続いているが
株や債券など、金融相場的な要因から、ドル円がさらに下値を掘り下げるということは、これまでの経験からほとんど実感がない。
もちろん、株安となればドル円は下がるし、米金利が下がってもまたドル円は下がる。
がゆえに、110円アッパーあたりから109円あたりまでは、とにかく嬉々としてドル円は下落してはいるが
109円10アンダーより下はとにかく割れない。
この岩盤のような下値の堅さは
我が国の実需による買い切り玉や
公的資金の買いなどもあろうが
とにかく、株や債券だけの材料では、こうしたクジラの牙城を破ることは困難である。
もちろん、ここからまたぞろ、トランプだ中国だが、なんらかの発言や発表をし、金融相場に圧力をかけるようなことがあれば、
ドル円は109円のレンジを割って108円より下に簡単に進んでいく可能性は高い。
しかし、それがない段階で
株がいくら安くなろうが米国債利回りがいくら低下しようが
ドル円は109円台を守り
株価の安値を縮小だとか、利回り低下が収まった
というような、決してプラスではない、マイナスの減少、状況ひとつで
ドル円は反騰していくように思っている。
ということで、ファンダメンタルズ的にこれ以上の悪材料が出そうもないことを考慮し、ドル円はあえて買い。
クソ忌々しいユーロ豪ドルは当然、売り!
ポジション
USD/JPY L 109.184
EUR/AUD S 1.61329