ドル円、本日まずは上げ優勢か…
今朝見ると、ドル円が大きく反発している。
昨夜のNY株が大幅反発したようで、111円を超えるところまで戻している。
基本、ドル安基調の戻り売り狙いを期待したい流れながら、東京勢がすでに戻り売りなのか、また111円割れに戻っている。
こういう流れはちとやばい。
なんども述べているが東京勢は欧米の養分。
東京勢が単独で戻り売りなどしてしまうようだと、東京勢のみのショートポジションが溜まってしまい、後のロンアニに踏み上げられて損切り続伸、というパターンは本当によくあるパターンである。
ドル円の戻りは、自分が浅めのめどとしていた111.20アッパーは到達したが、深めの戻り111.70アッパーにはまだ到達していない。
この後、東京勢が押し目買いをしてくれれば、以後の欧州ロンアニなどの売り崩しで、再び下に落ちる可能性もあるが、
現状、戻り売りを東京勢が試みている段階では、欧州以降、高値更新の可能性が高まってしまうように思う。
東京市場はレンジが多く、ロンドン市場はトレンドが多い、などというのは為替をやるものは皆認識している話だと思うが
これは、東京市場にトレンドを作る力がなく、ロンドン市場にはそれがある、という単純な話ではない、と思っている。
まあ、結果的にはそのような結果ではあるが、
厳密に言えば、東京勢の大量の損切りポジションがあるおかげで、ロンアニはトレンドを作れている、という話である。
つまり、東京勢がポジションを作っていなければ、ロンアニにトレンドを作ることはできない。
トレンドの発生前提には損切りがあり、東京勢がそれを作るがゆえに、ロンドン市場ではトレンドが発生するのであって、つまり、東京市場あっての、ロンドン市場のトレンドなのである。
これは勝手な推測だが、ロンアニがトレンドを仕掛けてくるとき、ロンアニのポジションボリュームは、損切りされる東京勢のそれよりもはるかに小さい。
大量の逆指値を切り崩すだけのポジションはあるとは思うが、その位置だけですべての東京勢のポジションがあるわけもなく
たとえば、東京勢のポジションが総数が100で、そこに対抗するロンアニのポジションが50だとしても、
ロンアニが狙う東京勢の損切り位置のポジション量が、東京勢のポジション総数100のうちの50未満しかなければ、そこにロンアニが50ぶつければ、東京勢のポジション50は損切りで消える。
そこでロンアニが利食いしながら、あらためてまた50を次の東京勢の損切りにぶつける、ということを繰り返していけば、ロンアニよりも遥かに多くのポジション量が東京勢にあったとしても、それらは結果としてすべて刈られてしまうことになる。
こういう流れでもって、東京勢のポジションは毎回ロンアニどもに一掃されてしまっているのではないか、と思っている。
で、現時点(東京時間午前10時半前)の流れとしては、東京勢はまず戻り売りをかけたのちに、今度は押し目買いを狙うように買いに入っている。
こういう裏切りの逆張りも、東京勢のお約束で、
戻り売りで結束して、下を追うことはなく、
下を追っていた東京勢を利食いの買いだが、押し目買いの買いだかで、裏切りのロングを入れてくるねずみ男がいつもいるのも東京市場である。
とりあえず、東京市場もはじまったばかりなので、この後の流れがどうなるかわからないが、シナリオとしては、以下のようなパターンが考えられる。
1 東京勢の戻り売りが結局ワークして、現在の押し目買いは潰されて、とりあえずは、下押し、しかし、その後のロンアニあたりに、戻り売りの高値位置の損切りをロングで突かれて高値更新でドル円は上昇継続。
2 東京勢の押し目買いが優勢となり、東京時間はドル円上昇のムードが強まる。しかし、その後、ロンアニあたりに売りを仕掛けられ、押し安値の位置にある東京勢の損切りが刈られて、東京勢の買い上げは格好の戻り高値となり、ドル円は下落に回帰。
上記シナリオに共通するのは、どちらに転んでもロンドン以降は東京勢の逆になる、ということである。
無論、東京勢を援護するような流れもなくはない。
1のパターンなら、東京勢の戻り売りにロンアニが追随、下落に回帰。
2のパターンなら、東京勢の押し目買いにロンアニが追随、戻り継続。
ただ、これらパターンが成立するためには、NY勢が損切られる、もしくは、損切り不足、のどちらか、というということになる。
1なら、東京勢の戻り売りとロンアニの加勢によって、それ以前にロングしていたNY勢が刈られる、ということで、2だとしたら、売り向かっていた勢力がオセアニアもしくは東京勢序盤の損切りくらいしかボリュームがなく、戻るとしても限界があるということになる。
まず、NYが為替市場の養分になることなど、まれであることから、この戻り売り成功、というパターンは、かなり可能性としては弱めで、
東京勢の押し目買いにロンアニがつきあったとしたら、損切りされる養分が少なすぎて、どのみち、レートはどこかで頭打ちになる可能性が強い。
ただ、ドル円ショートを狙うならこのときのタイミングはそこそこ有望である。
結論として、本日戦略を立てるとしたら、
東京勢が戻り売り基調なら、少なくともそれらが一掃されるあたりまでは、ドル円は買い回転。
東京勢の押し目買いがワークするようなら、東京勢の押し安値を切り崩したところでのショート。ただし、この場合は、NY勢のロングポジションに売り向かうこととなるため、適当なところで撤退しないと、今度はロンアニの作ったショートポジションがNY勢に刈られる可能性が高くなるので、そうなったら、ドル円は結局買い。
どちらに転んでも、本日はドル円は買いが優勢なイメージとなってしまう。
本日ドル円を本格的に売れるとすれば、NY市場での株価の下落なり要人発言なりで、ドル円が短期下げトレンドに回帰した後からかな、というのが、現時点でのざっくりとしたイメージとなる。
まずは、本日のロンドン市場の流れをじっくり見たいところである。