ドル円買いの幻想は、株買いに通じるものがある

一部、米株をバブル級の高さ、だという識者もいるが、ドル円をそのように説明する人はあまりいない。

自分からしてみたら、ドル円のレートこそ、米株以上にバブルで狂った高さである。

アベノミクスの前80円アンダーから、125円あたりまで、主要通貨とは思えないほどの変動率をみせたドル円がゆえ、

125円から15円近く安い110円が値ごろに見えるのかもしれないが
アベノミクスだか、異次元緩和だかしらないが、そんなことだけで、円の価値が50%も減価する、ということ自体が、いきすぎであるとは誰も考えないのだろうか。

たしかに日銀の某総裁は、個人的には内乱罪ではないかとすら思えるほどに、我が国の通貨の価値を想像を絶するほどに毀損してくれた。

それに便乗したグリードどもが、適正価格など考えることもなく、とにかく円を売りまくってきた。

そうしてイメージされたドル円は、どこまで値を上げようと買われ続け。
その異常性から全力で売り向かっていたであろう売り筋をことごとく踏み上げ、多くを退場にさえ追い込んできた。

円買いの良心(?)のほとんどが屍と化したあとは、ノンポリの提灯しか残っておらず、

我が国の個人投資家含め、さらなる円売りドル買いによって、ドル円のバブルに拍車をかけてきた。

いまではそこそこ上となった、120円台であるが、狂った買い豚たちは、この120円超えのところからも買いを入れ、それをそのままにしていたものについては、当然、10円以上もの含み損を抱えるに至っている。

個人的にはこの120円などというレベルなんて、もういまの子供が大人になるくらいになっても戻ることはないと思っているが、

それまでのドル円バブルに慣れてしまった買い豚たちにとっては、やがてもどるレートとして今も信じている感じがする。

現在の110円とて、自分にとっては、のちに振り返ったら、二度と戻るとのない高値となるとさえ思っているから、120円など夢想の域を超えて、妄想のようなものである。

この狂った(?)ドル円の高値を正当化してきたのは、これまでの株高であり、その前提が崩れたことを市場が確信した時、その確信と言う名の恐怖は、ドル円の下げ足を、いまの株安の比ではなく速めてくれるように思う。

いまそうならないのは、まだまだ市場の欲豚たちは、これだけ株を下げても、まだ、株が復活すると信じているからであろうと思う。

まあ、このあとまた復活するのかもしれないし、このまま暴落するのかもしれない。

どちらにしても、やがて史上最高値を更新しまくった米株の気狂いバブルが終われば、今度はドルが史上最安値を更新する番である。

そうなればもちろん、円については史上最高値を更新する。