逆回転が起こってきている

これまでのトランプ相場とやらは、

東京勢がいくらドル売り円買いを叩こうとも
欧州、ロンドンがそれに同調しようとも

結局、
NY勢にすべて引っ繰り返され、
ドル買いの連打が食らわされ続けてきた。

それが11月からこれまでの、トランプ相場、とやらのドル高である。

その結果が、101円から118円までもの狂った(?)、ドル高相場である。

ドル高は、そもそも米国債の利回りの上昇から派生しており、
米国債の利回り上昇→つまりは債権売り→翻り株買い
という瞬間的な連動により、
結果として、株価は、ほとんどまともな調整らしい調整はないまま
堅調に堅調を重ね
米株などは、のきなみ史上最高値を更新である。

経済指標がいいだとか、景気回復基調だとか
現在の株高をもっともらしく説明する者どもは多いが

すべては、
トランプユーフォリアによって成し遂げられた株高に過ぎない、
と思っている。

企業業績や、景況感で株価が決定するのならば

なぜに、トランプ当選、という、いち政治的な要因ひとつだけで
日経平均が1日で1000円もの下落をするのか。

欧州株や米株はそうではない、実際、続伸した。
というのならば、少なくとも日本株だけでもよい。

日本株においては、英国のEU離脱しかり、
ことごとく、日本以外!の政治イベントのみの激しい上下動をする。

自国の企業業績だとかなんだとか、ということは、
まったくもって株価の参考にはされていないと思える。

日本株の投資家の多くが海外勢が占めている、というのもあるが
殊に日本株は、海外要因にのみに反応し
値幅が上下する。

そこに日本国内の独自要因などまったくなく
すべては海外の事情から作られたトレンドを無理矢理に説明する
補足的、副次的なものにすぎない。

日本株は、自立性絶無の絶望的な市場である。

昨年来続いてきたトランプユーフォリア

これによってのみ
ドル高や米国債利回りの上昇が促されてきたのだとすれば

それらによってのみ(?)株価が変動する特に日本株については
現在の上昇の根拠は、もはやトランプのみであると言ってよく、
そのトランプ相場とやらの根拠も限りなく希薄ななかからいえば、
完全にバブルの様相を呈している、とみることができる。

そんななか、
今年、日本株が2万円を越えるだとか、2万5千円を超えるだとか
どや顔で分析するアナライザー諸氏は
今年、日本株が暴落した場合、どのような説明をするのだろうか。

所詮は政治イベントで上下に振らされているだけの
奴隷相場(日本株)に関していえば
トランプユーフォリアが剥落するとともに、
すべては奈落の底、であると思う。

それは裏返せば、トランプユーフォリアが過熱する限りは
上昇を続ける、ということにもなろうが、

とにかく、日本株の上昇要因は、これだけである。

そんな日本株はどうでもいいとして、為替である。

ここ数日の為替は、これまでの動きとは逆の動きとなっている。

米国勢に囃しに囃し立てられ続け
ついにはドル買いに転向した東京勢や、欧州、ロンドン勢。

彼らが必死に買ってくるドルを、一気に台無しにするのが
最近のNY勢である。

昨年までのトランプ相場においては
どれだけドル安が進もうが、
米国勢が強引なまでのパワープレイで、ドルをの高値を更新させ続けた。

それがいまや
必死にドルを買うのは、東京、欧州、ロンドンで
それを覆すのが、米国勢となっている。

ドルのトレンドは結局のところ、すべて米国勢が作る。

その意味で、
いよいよ、ここまでの馬鹿げたドル高トレンドが終焉を迎えそうな年初である。