偏愛が望まない地獄への道を自らでビルトしていく

本日、東京勢が前週末の米勢に敬意を表し
ニワトリショートを繰り出し、安値更新としてしまえば

ドル円の先週末の下落は
はかない調整として終わってしまうと思っていた。

しかし、東京勢はなんと逆張りでロングしてきた。

さすがである! 
トレンドゲッターの欧米勢では決してこんなチャンスは与えてくれない。

ベア筋からしてみれば、最高の展開である。

東京勢は、仲根界隈104.94から一旦は臆病な利食いショートで
反落したが、その安値から踏ん張り、
104.70アンダーは割らせない、という買いを繰り返している。

その志や、よし!

さすがは、プロ養分! よい展開である。

東京時間にロングにロングを積み重ねる、という形は、
売り筋からしてみれば、ロングのポジションがぱんぱんに膨らんでいくことしかない。

東京時間にドル円がショートされていれば
欧州ロンドン以降に、彼らの損切りが切られ、
また上を目指していき、105円、106円、107円と…
値幅を増していく、恐怖を覚えることになったが、

そのリスクを、東京勢は自らの歪んだ偏愛が覆してくれた。

東京勢のみでドル円を買い続ける、ということをしているかぎり
その下にロスカットが地層のようにどんどんと固まっていき
本来、ドル円が上に行くはずだったとしても

欧州ロンドンどもの投機のショートが入ったときには
それを覆すようなロングの損切りショートが二重に重なり

下げが下げを生み、
ロンドンアニマルさえ考えていなかった
破格のレートまで下をのぞくこととなり、
ロンドンアニマルはそこで喜び勇んで利食いしたとしても
その利食いだけでは、もはや上には戻ることができず
さらなる戻り売りを誘発する結果となり、
結果、ドル円の上昇の芽を完全に絶ってしまうことになる可能性が高まることになる。

先週末のドル円の下げが
ちょっとした高値からの押しだったかもしれないところを

東京勢の偏愛と恐怖によって、
結果として、完全なる下げトレンドに転換してしまったとしたら
それは大いなる皮肉である。

東京勢は世界のどこよりも、ドル円の上昇を望む
狂信的なドル高円安の信者たちでる。

できることなら、ドル円はどこまでもどこまでも上昇してほしいと望んでいる。

彼らのドル円の偏愛は、ドル円が1ドル1000円になってもとどまらないのか、
と思われるほどである。

その信者たちによって、
むしろ、現在のドル高に息の根が止まってしまうとしまうならば、

これほどの矛盾とミザリーはない。

東京勢はそのあまりの不条理に、夜も眠れぬ苦しみを味わい
発狂してしまうかもしれない。

その発狂が、恐怖となれば、結果として狂ったようなドル円の売りとなり
それがド底となって、また欧米に刈られたりもして
またドル円が上昇しかねないかもしれないので
恐怖はほどほどにしてほしい、とは思うのではあるが…。

とはいえ、今後、
ドル円の上昇を終焉させ、
一気に下を追わせる結末を生み出となるとすれば
東京勢の偏愛と強欲、さらにはそれを裏切られた恐れや逃走
これら複雑な狂気の愛情などの感情が発火点となった、必然の結末なのである。