骨がアメリカ、肉が東京、欧州ロンドンは栄養素

為替相場を人体にたとえると、

為替の価格を決定する要素が、あくまでも身長、であるという前提で考えた場合
身長のベースを司る骨がアメリカで、
それを覆う肉が東京、といったイメージである。

欧州ロンドンは、なにかといえば、その成長や衰弱を促す栄養素である。

俗に負け組を養分というが、それとは異なる意味の栄養分である。

こういうたとえで見れば、なぜ東京がバカみたいなすっ高値を作ったり
ド底を作るのか、というのがわかりやすい。

基本、相場の成長は、ほぼアメリカが形成していると言っても過言ではない。

上昇トレンドで言えば、どんどん身長が伸び、成長する感じである。

その成長の結果、ある青年が160cmまで身長が伸びたとして
これは骨の成長のたまものである。

もちろん、肉や栄養素も大切な要素ではあるが、
そこで東京、であるが、東京はあくまでも肉である。
骨を覆っている肉である。
これは身長を決定する要素とはならない。

もちろん、過剰な贅肉や巨大できものが頭頂部にできて
本来の身長を押し上げる、という可能性もなくはないが
肉によって身長を引き上げる、というのはきわめて稀なケースであろう。

アメリカが高値を更新し、東京がさらにその高値を追っている場合、

アメリカで160cmまで身長が伸びた少年が、東京で165cmに身長が伸びたわけではない。

身長160cmで体重50kgの青年の体重が、80kgに増えたようなものである。

東京の上伸は、身長ではなく、あくまでも体重レベルである。

がゆえに、東京の高値更新は
たいがいが幻となり、本来のレートに落ちていくことが多くなる。

身長160cmの青年が80kgの体重となった場合
これは過剰なメタボ状態であり、その青年の健康的な姿ではない。

これが東京勢のすっ高値状態である。

ここで欧州ロンドンの栄養素、というのが鍵となってくる。

東京すっ高値から下落した場合、

欧州ロンドンが、青年に絶食を強いるようなものである。

それによって体重は、50kgまで、場合によって35kgまで落ちる。

35kgmでも体重が落ちれば、それはやせすぎである。

こういうのが俗に言う、ショートのオーバーシュート状態である。

青年がまだ成長期であるなら、

欧州ロンドンのどこかのあたりで、また栄養素が注入されはじめる

それによって肉付きがまた標準的に戻っていき、

アメリカ勢により、骨の成長が促され
160cmの青年は、180cmで体重も70kgくらいの成人になる。

こういうたとえで見れば、東京勢の高値追いや安値の仕掛けがいかに本筋ではないか、
というのがわかろうというものである。

これをドル円の上昇のたとえで言えば

ドル円の上昇の骨子はアメリカが形成している。

そこに東京の肉付けが、メタボになったり拒食症になったりしながら

過剰なダイエットやリバウンドを繰り返している。

その過剰な上下動を促す栄養素となっているのが、欧州ロンドンである。

相場においてのトレンドは、骨によって形成されている。

骨が衰弱するとき、それは人間でいえば、
老齢化し、身長が縮んでいくようなものである。

老齢化の先にあるものは、言うまでもなく、死であり。

これがトレンドの完全な終焉を意味している。

人間は成長期であっても、栄養不足が進みた場合、本来はまだ未来ある青年でも
栄養失調になり、衰弱死する。

こういうこともトレンドには起こるが
これは緊急事態により相場が急変したような場合は
こういうこともあり得る。

いずれにしても、下落トレンドというのは、上昇トレンドを人間の成長にたとえた場合
その人間の死を意味する。

下落トレンドはこうした状況にあるが

その下落過程にあっても、過剰に食事を摂取し、
メタボな老人というのもまれにいる。

結局、その先に死しか待っていなくとも
例えば認知症のようになってしまい、
現状認識できず、過剰な飲食を繰り返してしまう暴走老人がいたとする。

このような状態が、
言ってみれば下落トレンド時においても買い上げてくる東京勢、
のようなものであろうと思っている。

ではここ最近の短期的なドル円の状況はどのようなものか。

ひとついえるのは、
まだ衰退期には入ったことは確認されていない、ということである。

まず最初に知るべきことは、肉や栄養素で骨を縮めることはできないように、
東京や欧州にはトレンド転換はほぼ起こせない、
ということである。

では、東京のど天井、ド底、そこからトレンドが転換した場合
それはどう説明できるか、となると

東京勢が天底を作ることは非常に多い
しかし、そこからトレンド転換まで促せることはほぼない。

トレンド転換を完全に促すのは
それをド天井と確定させるまでに下落を加速させていく
栄養素や骨である欧米である。

がゆえに、東京勢の天底は、欧米を経るまでは天底であったかはわからない。

大きな押しや戻りを経て、
東京勢の天底を再び越えてくることも非常に多い。

現在、ドル円が104.6あたりの直近高値を抜いたとしたら

欧州ロンドンが必死に栄養を与えないようにして
肉を削ぎ殺そうとしたものの
結局、骨は伸び、成長してしまった、ということとなろう。

とにかく、東京勢が天井をつけた、というのがわかるのは
後になっての話である。

欧米勢が下落トレンドを完成させない限り
東京勢の天底は、暫定的な戻り高値、押し安値、にすぎない。

現在のドル円戻り相場における暫定的な天井は、
東京がつけた104.6アッパーあたり

これが天井であったかどうかは、現時点ではわからない。

現状、ドル円の下落トレンド突入は確認できておらず
それが確認できるのは102.60−80あたりのゾーンを
ドル円が明確に下回ることである。

それがいまだ果たされていないいまは
ドル円はいまだ上昇トレンド、もしくは上昇トレンド途中の小休止
という判断以外は下せない。

現在、ドル円については積極的にトレードできる局面ではない。

現在のドル円を人体にたとえるとすれば
見た目が中性的で男子か女子がかわからない中高生みたいな感じである。

成長期で骨がぐんぐん伸びていったが、
104越えのところで頭打ちになった中学3年生、みたいな感じである。

ここで成長期にありがちな、肥満気味になったり過剰ダイエットをしたりしながら
体重が上下動している感じである。

これが女子の場合、
中高生の成長過程の身長でそのまま身長が止まることもままあるが
そんな感じのまま、現在の身長のままでピークを迎え年をとっていくが、
この中高生がもしも男子だった場合は
まだまだ身長が伸びる可能性の方が郄い。

女子か男子か。
それがやがてはっきりするであろう、
というのが現在のドル円である。