強烈なナンピン

本日は、ユーロドルがじり安で、ドル円がじり上げ推移である。

とはいえ、こちらはドル円の戻り売り、ユーロドルの押し目買いを狙っている。

本日、大口の短期トレードの投機家連中は、逃げようとしている。

何に逃げようとしているか?

ドル買いのポジションである。

たとえば、いまユーロドルは下落している。
株高を手がかりにして、下落を推し進めている。

これはドル買いの方向である。

しかしながら、その押しが極端すぎるように見える。

いまユーロドルが大きく下落したとしても

ユーロドルを1.09−08あたりでショートしていた連中、
ドル円を、114.2−5あたりでロング
していた連中。
すでに損切り損切りを食らった連中はともかく
含み損を抱えている連中は
どうあがいても、本日中に、114.5や1.08などのゾーンにいけると思っているだろうか。

欧州時間1.1100を割れたはいえ、
さらに1.1000を割るには、まだ100pipsも下に押さねばならない。

現状、含み損を抱えている連中は
利益はおろか、建値までも戻せないことはわかっているように思う。

それでも果敢に売りを浴びせるのは、
株高であるからではない。

まあ株高をきっかけにはしてみせているが、
要は、損切りの損失をできるだけ軽微なものとするために
極端なボリュームの売りをかけているのだろうとみている。

いわば、短期投機筋による、自らの強烈なナンピンである。


この下落を、反落ととらえ追随してくるにわかショートが湧いてくれれば
できるかぎり、ユーロドルを下まで追える。

ということで、本日、ユーロドルをショートする方々は
完全に、彼らの思惑に追随しているカモである。

損失を抱えた大口筋は、損失回復にはほど遠いことはわかっている
できるだけ損失を抑えるために、いまは極端な売りをしているのみにみえる。


現在の欧州の株高な感じは(あえて感じとよってよいと思う)
ユーロドルが下がり、ドル円が上がる必然性を醸し出しているように思うが、

だから円売り、ドル買い?

いや、であるとしても、いきすぎである。

ただ、株高であることは、ドル買いの極端なボリュームをはるには絶好の機会である。

もしも、本日、株が続落していれば、
もう素直に損切りするしかなかろうが

株は上昇してくれている。原油も上昇気味。

もしかしたら、先物などをつかって、これらも強引に引き上げているかもしれない。
ドル買いポジションの損失を抑えるために。

とにかく、いまドルを買い、円を売っている連中は手負いの虎である。

これ以上、ドル買いが追っていけない、と悟った瞬間。
彼らは、損失を一気に確定していくだろう。

強烈なナンピンを一気に解消し
本日の強引なショートでいくらかバジェットを取りながら
昨日の損失をできるだけ抑える、という算段ではなかろか。

そうなれば、ドル円はふたたび大きく下押し
ユーロドルは上に跳ねるだろう。

そうなると、カモになるのは本日のにわかショート勢である。

すぐに逃げるならばまだしも、そのままホールドしたりしたところで
それらショートポジションはまくり上げられる可能性が高い。

特に、1.11割れ界隈でショートしていた方々はかなり危ない。

ともかく、こちらとしては、手負いの虎があきらめて
ドル買いをやめるところを狙っての、
徹底的にドル売り目線である。

この見立てが正しいとするなら
いまはしゃいでユーロドルショートやドル円ロングをかけている者たちは
昨日同様に大きな痛手を被ることになると思う。