ドル円は天井圏を形成しているが、いまドル円を買う者たちは何を目指しているのか

ドル円は、先週末のわけのわからない
大口買いからの119.66あたりを高値としつつも
徐々にその高値を切り下げつつある。

そもそも119.3あたりをトップとしていたところ
週末のよくわからない大きな買いによってストップロスを巻き込み
119.3アッパーに飛ばされたのが今である。

無論、ここから、119.66の高値抜けを狙い
さらなる短期アップトレンドを増幅させようという輩もいようが、
そもそも、いまのレートで買いに追随していこうなどという発想は
普通にチャートを見ていれば、あまり賢明な判断とは思えない。

天井圏を下に割れれば、ふたたび下落トレンドを再開するとは思うが
相手はドル円という幻通貨かつクロスクロス円というくせ者であるがゆえ
まだまだ旺盛に買われる可能性も高い。

個人的にはとっととありうべき119円アンダー
つまりは118円より下に帰ってゆけ、と思う。

いまは119円台は逃げるチャンス、
もしくは118.6あたりからの上昇に乗っかってきたにわかロングにしてみれば
利食いをするラストチャンスであると思う。

というのを120円台の頃にも触れたが
いま上昇を試してるとはいえ、120円がラスト、
と触れたところから、すでにさらに1円下になっている。

なんだかんだいいながら、
大きな意味ではドル円は高値を切り下げ続けている。

それであってもまだドル円で買いを入れようとしている連中は
いったい、どこを狙っているのか。

無論、まずは119.66超えであろうが
さらには120円台の回復、
さらにいえば、現在の最高値圏125円代よりも上
130円だとか135円だとかを目指しているのか。

個人的には目指す相場はすでに終わった、と思っている。

目指す相場、というのは、70〜80円だったドル円
ここまで上昇しつづけた相場である。

今相場は大枠ではその方向に向かって
帰る相場に反転していると思っている。

まずは直近の115円あたりの下を抜き

さらには100円未満に突入する、
政府や輸出大企業のみが、デフレだ不況だとぎゃーすか騒ぐ
かつての円高、といわれる世界である。

しかしながら、私にとって、100円だとしても
それは円高とは思っていない。
ドルの価値を思えば、それでも十分円安である。

かつては50円台にさえいくといわれていたドル円
60円台にすらささらず、ここまで戻ってきた。
相場は再びそれを試していく、と思っている。

現在までのドル安相場から
世のアナリストのなかには、円高のトレンドはもはや終わり
もう二度とドル円が100円以下などの世界にいくことはない
などという者もいた。

私は事実は逆であると思っている。

基本、円はドルに対して高くなるしかなく
円安相場、というものこそ、そもそも示現のしようがないと思っている。


では、明確なグランドサイクルにおける円安相場が生じるための条件はなにか。

個人的に思うのは、
アベノミクスだの金融緩和だのといった小手指のせいさくなどではなく
日米同盟の破棄や、EUの崩壊、
もしくは第三次世界大戦など
世界のフレームが根本的に切り替わることなくしては、
あり得ないと思っている。