超長期的な想像

先週、一気に相場観とのシンクロが逆転してしまったため。
当分は相場から離れ、本業にがんばろうと思う。

先々週からの勢いは、先週、打ち砕かれ、完全敗北である。
相場観があっていただけに、悔しいことこのうえないが、負けは負け。
またイチからのスタートとなってしまった。
これで何度目だろうか……。

数十万を数百万に持って行くのはこれまで何度もやってきた。
しかし、逢魔が時を地でいくように、一気にそれがまくりあげられる。
おそらく心が邪魔をする。ぶれる。
自己これまでの最高記録は、リアルマネーの証拠金を10倍まで増やしたことがあるが、やはり心が邪魔をしてそこから頭打ちとなった。

デモトレードは、300万スタートで8000万まで持って行ったことがあり、これはデモ期限が来て、口座が消えたので、それ以上の記録が作れなかった。1億はいきたかったが、残念ではある。まあ、バーチャルなのでどうでもいいが。

今後は、ときどきは相場をサーチはするが、相場との親和性が感じられないことと自信と勇気が失われているため、ポジションはアンカーを軽く持ち、ただ、ただ様子見に徹する。さらに突っ込まれ、切られていくような、当面、ポジションはフラットにするか、諦めず、ボトムが感じられるごとにアンカーは追っていきたい。

私の相場観も、みなさまと同じく、中期的にはユーロ安ドル高などではあるが、長期的にはユーロ高ドル安と思っている。ドルが安全通貨、ユーロが危険通貨というフィクションはいつか必ず終わり、ドルは地の底まで落ちていく、と考えている。

ドルの奴隷円は、それに追随することになろうが、クロス円の上昇と、当局の威嚇、などもあり、その下落も限度があるだろう。相対のドルストレート(ユーロ、ポンド)などが牽引し、ドル円の膠着感の裏で、ドル安トレンドがまた発生するとしか思えないのだ。

FRBは、ドルは低金利政策を2013年まで据え置くと宣言してる。ユーロやポンド、豪ドルなどがドルを下回る金利に突入する可能性は低いし、ドルに追随し低金利政策を続けるにも限界がある。

すごく大きなマクロで見れば、やがてドルはあらゆる通貨の後塵を排し、そんなアメリカに追随する誤りを日本が気づいたときに、ドル円は幻通貨としての存在を終える。

そうなれば、おかしな話だが極限までドル円も下落するかもしれない。
ただ、クロス円がそれを食い止め、下げない可能性も高い。
それほどもまでに、クロス円は上昇するだろう。

ドル円はまだまだ幻通貨円の究極のフラッグシップ。もっとも存在感のない、アメリカの子分をまさに象徴する通貨なのだ。さららに、今後どれだけドル安基調が再開しても、クロス円の影響を受けざるを得ないクロスクロス通貨がゆえに、ドル円の下落にも限度はある。その意味で、ユーロドルなどと違い、ドル円は決してドルストレート通貨などではない。

ドルの極限までの下落、日本がアメリカに追随することをやめる。
これはなにを意味するかといえば、日本が為替の基軸をドル円で崇めることをやめ、その中心がユーロ円などでものを考えるようになることを意味する。

アメリカからの呪縛から離れれば、たとえドル円はどこまでも減価したとしても、その他円については円安に進み、日本も復活の兆しが現れるだろう。

ヨーロッパ、ロシア、アジアなどに、アメリカの子分としてではなく、独立した日本国として対等に向かいあい、アメリカという世界最大の悪の帝国を無視、もしくは、その他国と同じように向かいあう。

アメリカの絶望的なまでの奴隷という立場を脱し、日本が日本で独立し各国と正しい外交、交易を行うようなことが日本に決断する日が来るまでは、ずっと日本はいまの苦境に耐えなければならない。

政治的な話は、本来、したくはないが、現在の政府、行政、中央銀行レベルでその実現は極めて困難だ。なぜなら、その道のりへの到達には、アメリカからの脱却、つまりは、日米安保の事実上の失効、在日米軍などの撤退、我が国の憲法改正などを含めた、アメリカからの独立、真の独立国家となるための道のりが、必ず必要となるからだ。

私は日本が好きだ。本来、勤勉で品格ある日本国民が、金にまみれ、欧米のごときグリード化して、他人を顧みず自己の利益だけを追い求める、現在の日本人が、かつての日本人に戻ったとき、日本はアメリカのおこぼれにあずからなくとも、世界で五指には入る素晴らしい国になると信じている。

できることなら、私が生きている間にそうした日本を見たいと思う。

明治維新にも似た、かぎりなく無血に近い革命をもって、日本ができるだけ平和に、現体制から変革することが望みだが、いまの日本はとにかく、なんらかの革命が起こらないかぎり、変わることはできないだろう。

あらゆる既得権益の利益は保持し、消費税、所得税をはじめとした、国民負担ばかりを強いる現支配階級では、日本は一生変わらない。
世界が緊縮財政政策だなんだと、そうした日本を歓迎したとしても、そのまやかしを私は認めることはない。
不当な利得を得ている、特殊法人や無意味な官僚機構を解体し、政治家の歳費削減や定数削減、国家資産の売却など、あらゆる歳出削減を行い、無意味な国債の発行を止め、皆が倹約し、それによっても国債発行が必要であったり、増税が必要であるのならば、私もそれは受け入れるが、おそらくそこまでの改革を行えば、国民への負担は増えるどころか、むしろ減るとさえ思っている。

本来は国民に還元される利益を、負担に変える、現在の政策は、現在の日米協調を軸にした日本の体制があるかぎり、どの政党が政権を握ろうが、まったく変わることはないだろう。見せ方が変わるだけで、結局は国民からの搾取と、既得権益焼け太りを進めていくだけだからだ。もちろん、公務員給与を表向き数パーセント下げたりとか、歳出削減のポーズは取ってみせるだろうが、本来は、50%以上下げてもまだ足りないくらいの状態で、あくまでも小手先の手に過ぎない。

そんなことはともかく、いまはちょっとしたドル高バブルに突入した感がある。

もともとあった円高基調に、ドル高バブルが相関していった。

幻通貨は端から相場の基調を決定しないがゆえ、ドル高、円安という流れには当面なりそうもない。ドル安、円安、というのが、トレンドの回帰となるが、これはもっと困難だろう。

いまは猫も杓子もドル買い、ユーロ売り、クロス円売りがファッションとなっている。こういうトレンドになると、調子に乗っている素人筋が押し上げをくらい、さらにあがき、そして散る、という、妙な転換状況。つまり、あきらかにユーロ売りなどがファッションとして示されているのに、裏で暴騰する、という自体が生じるまで、変わらない感じがする。

ショート筋がどれだけ損失をかかえようとも、アナリストはずっとユーロ安を主張し続け、ある線を越えたあたりから、ドル安への基調転換を語り出す。すでに遅すぎるくらいだが……まあ、そういうふうにして、トレンドはいつか変わる。

少し前までのユーロ高相場では、ずっとユーロ高からの基調転換は語らず、いまほどの地合になったときに、今年の7月からドル高基調に変わった、とかほざきだす始末だ。
そんなもの、3ヶ月近く経ってから、言っても遅い。

ともかく、当面、私はドル買いはしない。
ドル売りのチャンスだけを待ち続ける。

長期的な世界の趨勢は、アメリカの没落、という選択肢しかない。

中期的に突発的に起こってきた(今回もそんな感じだ)ドル高トレンドは、アメリカが基軸通貨であることを示そうとする最後のあがきだ。

いまのグローバル経済では、アメリカが中心で巨大なマーケットと流動性があり、しかもドル建てであらゆる取引がなされている。

そうしたアメリカが没落するのか、と、あり得ない、という顔をする、アメリカ派のアナリストや専門家は多かろう。

しかし、世界はやがて変わる。

グリード連中が世界をまたにかけ、利益をむさぼる拡張の経済もやがて終わる。

そこで想像できるのは、アメリカの没落と、株、債権、為替などが、ゆるやかに取引される、もう少し規模の小さいマーケットだ。

そこで、ドルはゆるやかにゆるやかに没落していく。

その日がいつ訪れるのかはわからないが、世界の覇権は近い将来移動する。

新たな覇権を握るのは欧州か新興国か、はたまた調和的に世界の覇権が管理されるのかはわからないが、そうなると考えるし、そうならないといけない。

それでないと、世界経済のみならず、世界はいつか破滅する。