本日ロングをあらかた決済

EUR/USDがとりあえずのターゲット近辺1.386〜1.39に到達したので、ボトムで保有しているポジションを除き、一旦、決済した。

途中、ピラミッティングをかけるように押し目買いを続けていたので、けっこうなプロフィットとなった。

今日は実働で忙しかったため、その発火となった材料がなにかはわからないけれど、もともと跳ね上げる地合いが強かったので、その跳ね上げの格好のネタになるような材料が沸いて出たのだろう。

相場の上昇は、得てしてなにかの材料を口実にしているだけで、もともと上げたそうな地合いであったのは、おとといあたりから感じてはいた。

なので、その材料が、本来的にどれほどの上昇パワーがあったのかどうかはわからない。
ただ、ひとつ言えるのは、トレンドそのものをひっくり返すほどの材料ではなかったのだろう。もしそういう材料であれば、こんな上昇どころでは済まされない。

要は、その程度の材料だったということだ。まあ、なにも見ていないので、無責任なことは言えませんが……。

ただし、その材料をネタにして、またアナリストは、その上昇契機となった材料をさももっともらしく語るのだろうけれど。いつも思うけれど、その後出しじゃんけんの現象説明は本当に気楽なお仕事だと思う。

いまの地合いが違っていれば、同じ材料でも跳ね幅は全然違うし、たとえ、今日の材料がユーロ買いとして好感されるものだったとしても、ダウントレンドのなかにあれば、本日ほどのパワーを発揮できていたかは謎である。

材料は、相場の地合いに応じて加速の度合いが違ってくる。その発火前提というのをまったく無視して材料を分析するのが、世の中のアナリストたちである。

AUD/JPYは痛恨の1pips差で損切りされたのちに切り替えされてしまったが、EUR/JPYは損切りにヒットせず、上昇の浮動にうまく乗ってくれたので、EUR/USDはもちろんのこと、援軍的に押し目買いしながら、GBP/JPYも含めたふたつのクロス円と、EUR/USD、ときにはGBP/USDのロングさえも積む動きで、とはいえ、ひとつのK点は、EUR/USDのターゲット近辺、EUR/USD1.3860〜1.3900あたりのレートまでと決めていたので、そのレンジの到達を確認して、それらの大多数を決済した。
よって、総ポジションとしても、結構なプロフィットを稼げた。

これらポジションたちを、ここですべてスクエアにする必然性はないと思えたので、いくつかポジションはそのまま保持している。

今後の波動次第で、押し目のピラミッティング再開、もしくは、全スクエアを前提とした決済を検討したい。

繰り返しとなるが、ここでEUR/USDやクロス円などの新規の売りポジションを取る……という方向は、自分のなかでは、まずあり得ない。ここで売りをとりにいくのは、天井狙いのギャンブルに等しく、その願いは得てして打ち砕かれやすいものだ。

売りに入るとすれば、あのとき売っておけば(ただし、そのとき実際には、決して売ってはいけない)、と思うくらい下になってから売る、というのがトレンドフォローの神髄、であると思う。

GBP/USDについては、ヘッジショートで追い続けながら引き下げ続けた逆指値(ただし、損切りではなく利益と鳴っている)についにかかり、ショートポジションがスクエアになった状態で、ロングのみの保有となった。

ひとつのロングはまあ現値はいまのところ悪くはないが、高値で掴んでいるロングのポジションまではまだ遠く、今後、さらなるヘッジが必要になるか、このままロングがひた走ってくれるかが注目である。

いい戻りだとの誘惑で、日本人個人投資家ががんがんショートを積み直していた状況は、やはりいい上昇の契機だったようだ。

豪ドルは売りオンリーという相場観だったが、ちょっと本日の極端な上昇波動にあって、下げトレンドからは一旦離脱できた感じがするので、もう少し様子をみたい。とはいえ、豪ドル円については、基本、ロングでついていこうとは思わない。この通貨は本当に相性が悪いので、ポジショニングをするとなぜか、相場観がぶれていく、ような気がする。やはり狙うとすれば売りのチャンスだろう。ただ、それは現在はちょっと遠のいたイメージ。

まだ若干アンフェイバーな、AUD/USDがいまだ取り残されているが、これらはもう少し保持して波動の様子を追ってみようと思う。こちらについては、ポジションがボトムとなって、押し目を形成しそうならば、利益確定ではなくて、追加で積んでいくことも考慮するが、その前に地合いが変われば、損切りするかもしれないし、ヘッジを入れる(!?)かもしれない。とにかく、ちょっとまだ予断を許さない。

チャートフォームとしては、そろそろ、割り込んだアップトレンドラインとダウントレンドラインの交点、かつ200日移動平均線にさしかかっては来ているので、かなり厚みのある壁だ。ユーロが暴落したのも、これらが突破されたからである。今度は逆の動きをアタックしようとしている。

失敗すれば、もとのダウントレンドが再開するし、突破すれば、今年QE2の集結あたりまで続いていたドル安相場が再び再開することとなる。

ともかく、ここの動きは細心の注意を払って、冷静に追っかけていきたいと思う。

ともかく、いまの地合いは単純にユーロ売りユーロ売り、という条件反射で一面だけの見方をしていると大きなチャンスを逃してしかねない分岐点でもあるようにも思う。

世のアナリストやマスコミも、その相場観を強化させるようなコメントや報道を繰り返し続けている。

これで、ユーロがふたたび上昇トレンドに回帰し、年初来高値を更新した場合、彼らはどのように言い訳するのだろうか。

もちろん、私自身も、まだ市場のセンチメントはユーロ売りにあるとは思っているが、半月前までは、確信に近い思いで、ユーロの年初来高値更新、史上最高値へ挑戦する上昇、というのを信じていたわけで、それが崩されたのは、単にチャートフォームであり、それがまた再び覆されれば、ユーロは買いという転向も充分にあり得る。

本来は、こちらの方が、私の大局的な相場観にはフィットするのもあるので、転向は案外容易い。

ファンダメンタルズ、という観点から考えれば、私は決してユーロベアな立場ではない。チャートやトレンドの流れからユーロがショートという判断を下さざるをえなかっただけにすぎない。

さらに悪の帝国ダウの再暴落という警戒はいまだあり、この底打ちが確認されない限りは、ユーロ上昇の夢もまだ先か、という思いも強い。いまは、ダウを軸に考えると、まだこちらの方が強いので、やはりユーロはまた下落か、という感じもしないでもない。

ただ、それほどまでに、もっともダーティなのは未だアメリカと思っていて、根本的には、それに劣る通貨はないとすら思っている。世界はアメリカに振り回され続けているだけだ。

まああえて、アメリカより以下の通貨があるとすれば、アメリカの子分通貨であり、幻通貨でもある、円のみ……かもしれない。

なので、ドル安、円安というトレンドが起こるという可能性は、今後も充分にあるのだ。

ただ、ドル安、円安相場は株高がセットになるわけで、ちょっといろいろ考えていくと、かなり複雑となってくる。

とにかくいえるのは、近い将来どちらにいくかはともかく、昨日今日の短期的な相場付きにかぎれば、ユーロ売りやクロス円売りをポジショニングするという相場観は、私とは真逆である、ということである。